こちらの記事では昆虫標本の解説と作り方をまとめています。
使っている道具は100均やホームセンターで揃うものばかりなので
興味のある方は、ぜひ参考に作ってみてください!
標本とは
昆虫採集などによって得られた昆虫を、繰り返し観察・研究出来るように保存処置を施したもののことを標本と言います。
昆虫標本は保存処置の仕方によって、乾燥標本と液浸標本の2種類にわかれます。
昆虫は基本的に外骨格が発達しているので、乾燥させるだけで数百年以上の保存性があると言われています。なので、乾燥標本にする事が多く、この処理では色が変わらない種類も多いため、鑑賞性にも大変優れています。
一方、柔軟で乾燥標本では変形が著しい昆虫や、内部形質の保存を目的とする場合には、アルコール水溶液などの保存液中にひたす液浸標本を作製します。
標本の作り方
今回作製したのはフジコンさんの「標本LABO」をベースにした液浸標本です。
乾燥標本なら下記工程の【溶剤につける】は不要ですのです。より簡単に、100均の道具だけで作ることが出来ます。
使用する道具
- フジコン標本LABO
- 乾燥剤とジップロック
- ハケ
- ドライヤー
- 割りばし
- ピンセット
- 木製ケース
- マチ針
- ペンチ
十分に乾燥させた昆虫を用意する
自然乾燥だと一週間以上は必要だけど、乾燥剤を入れてジップロック等で密封しておけば3~4日で乾燥するよ。
ハケで細かい汚れを落とす
乾燥して関節がモロくなっている箇所があるかも。ハケは優しくかけてあげてね。
ドライヤーをあてて関節を柔らかくする
目安として標本LABOの説明書には10㎝の距離で2分程と載ってるよ。だけど実際に柔らかくなっているか確認しながら温めた方が確実。ここでしっかり関節を柔らかくしておかないと、後で苦労するから…
溶剤につける
溶剤には防腐効果や艶出し効果があるみたい。額の部分にはなかなか溶剤がつきにくいので注意してね。ちゃんとついていればテカテカと光って見えるよ。
形を整えて1時間ほど乾燥させる
割りばしで溶剤から取り出したら付属のスポンジの上で形を整えていくよ。ここで関節が固いと、ピンセット等で昆虫を抑えた箇所のコーティングがはがれてしまって、跡が残ってしまうから注意してね。もう一度溶剤につけると跡は消えるけど、関節が柔らかくないとここで苦労するからね。
木製ケースに入れてラベルをつける
100均の木製ケースに入れる時は、マチ針を5本使って固定しているよ。中心のマチ針は少し右にずらしているのがポイント!ラベルは付属のものは使わずに自作しているけど、この辺はお好みで。
まとめ
今回は標本の解説と作り方をまとめて見ました。
本格的な標本となると、昆虫針やケース、針のさし方においても色々とある非常に奥の深い世界になっていますが、今回は簡単に出来る標本の作り方として紹介させて頂きました。
今回標本に使用したカブトムシは、子供の自由研究の為にホームセンターで買ってきた、ごく一般的なカブトムシです。しかし、子どもが初めて育てた思い入れのあるカブトムシであり、私にクワガタ飼育のきっかけを作ってくれたカブトムシでもあります。
標本にする昆虫を選ぶにあたって、昆虫の珍しさや大きさにこだわる必要はありません。今回使用したカブトムシも珍しくも大きくもない個体ですが、思い出があるので、非常に良い標本に出来上がりました。
ぜひ皆さんも、気軽に標本製作にチャレンジしてみて下さい。
虫ピン付きでこのような商品もあります↓
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