【令和5年版】クワガタの水苔飼育におけるメリット・デメリット

クワガタ飼育において水苔を使用する人が増えているそうです。

主に成虫の管理として土や広葉樹のマットを使用する代わりに水苔を使用します。

この記事では、水苔使用した成虫管理のメリットデメリット実際に使用した感想を紹介していきたいと思います。

水苔とは

ミズゴケ属(みずごけぞく、学名:Sphagnum)は、ミズゴケ綱ミズゴケ科に分類されるコケ植物の1属。多孔質の植物体を形成し、多量の水を含むことができる。世界では約150種、日本では47種が分類されている。【wikipediaより】

特徴

葉の細胞には、大型で光合成を行わない空洞になった細胞(透明細胞または貯水細胞)と小型で葉緑体を持ち光合成を行う細胞(葉緑細胞)が交互に並んでいる。この透明細胞には表面に穴があって、内部に多量の水を蓄えられるようになっている。【wikipediaより】

利用の歴史

葉に水を蓄える細胞が多数あるため、乾燥させれば多孔質の軽くて弾力のある素材となり、梱包材や脱脂綿の代用として用いられたことがある。木綿の2倍以上の吸引力を持ち、水を吸わせれば水もちがよく、隙間が多いので空気の通りがよい。このことを利用して、園芸用の培養土として用いられ、シダ類や食虫植物など、湿地性植物や着生植物の培養には欠かせない。

青銅器時代から治療薬として用いられてきた。第二次世界大戦中では、負傷した兵士の止血にミズゴケが使われていた。ミズゴケの中にいるペニシリウムなどの微生物が治療を促進している。

ラップやイヌイットの人々は、ミズゴケをオムツに利用している。【wikipediaより】


水苔飼育のメリット

コバエやダニが湧きづらい

コバエは網戸の隙間、エアコン、換気扇からも入ってきます。

ダニは外出した際の人やペット、外に干した布団、通販購入時の段ボールにもくっついてやってきます。

マット飼育をする上で防ぎようのない雑虫ですが、水苔だと卵を産み付けられないので増えることがありません。しかし、腐ったゼリーに引き寄せられ、卵を産み付ける事もあるので、絶対に湧かないという訳ではありません。

保湿効果が高い

ゼリーの汁やクワガタのおしっこ等が吸収されるので、霧吹きによる加水の必要もなく使用し続ける事が出来ます。

洗って再利用できる

お湯で洗う事で、水苔についたゼリーのカスやおしっこを取り除く事が出来ます。

臭いも消えるので衛生的に使用し続ける事が可能です。

水苔の詳しい洗い方は過去記事をご覧ください。

【飼育用品】水苔の洗い方
今日はオオクワガタの飼育に使っている水苔を洗ってみました。 水苔を使い始めて、ちょうど1ヶ月くらいの使用ですが、ゼリーの食べこぼしやおしっこのニオイ等でなかなか臭くなっていました。 結果として、ニオイもとれて、洗って良かったと思います。 室

転倒防止剤の代わりになる

通常だと、クワガタが転んでも起き上がれるように、小枝やハスクチップを飼育ケース内に敷き詰める必要があります。

しかし、水苔なら柔軟性があるので、転んでしまっても水苔がクワガタに合わせて動き、自力で起き上がる事が出来ます。

ケース内が汚れにくい

夜間にクワガタがケース内を激しく動き回る事があります。

そのような時に、土などのマットだと、ケース内が結構汚れてしまうのですが、水苔だとほとんど汚れません。

長期保管できる

雑虫が湧かない性質があるので、保管時に卵などを産み付けられる事もなく、安心して使用出来ます。

また、すでに乾燥しているので、カビが発生する心配もありません。


水苔飼育のデメリット

使用用途が限られる

クワガタやカブトムシなどの成虫管理専用になるので、幼虫管理や、産卵用に使用する事は出来ません。

価格が高い

私はフジコンさんの「水苔保湿マット」を使用していますが、価格は10ℓで1000円前後になります。

土のマットだと10ℓで500円前後になるので、比較すると高く感じると思います。

しかし、洗う事で再利用も出来ますので、洗う方にとってはデメリットでもないかもしれません。

ちなみに、ダイソーでも40g200円で売っています。

レイアウトが崩れやすい

水苔は土のマットと違ってフワフワとしているので、ゼリーをエサ皿を使わずに入れていると、朝には水苔の中に埋もれている事があります。

定期的なメンテナンスが必要

土や広葉樹のマットだと、クワガタの排泄物よって腐敗が進んだり、ダニが湧いたりしない限りは交換をする必要はありません。

しかし、水苔だと排泄物などによって3週間くらいで異臭がしてきます。

カブトムシや大型のクワガタだと、もっと早くに異臭がしてくるかもしれません。

その際は、洗うか交換するなどの管理が必要です。

クワガタにとって快適かは分からない

クワガタは本来、樹皮の隙間や洞(うろ)と呼ばれる木の穴に潜んで生活しています。

なので、自然のクワガタが水苔の環境で生活する事がないと考えると、水苔を使う事でクワガタにストレスを与えていないかどうか疑問に思う所ではあります。


実際に使った感想

取り扱いやすさ

飼育ケースにはすごく入れやすいです。土のマット使用時は、袋が重くて入れる時によくこぼしていたので、必ず屋外でマット交換をしていました。

水苔だと手でつまんで入れることが出来るので、ほぼこぼしません。こぼしたとしても土ほど粒子が細かくはないので処理が楽です。

ニオイについて

乾燥している水苔ですが無臭ではなく、苔のニオイが少しします。しかし、別に不快なニオイでもありません。

クワガタのおしっこ等を吸収してくると、徐々に異臭を放ち始めます。個体差はあると思いますが、私の飼育しているオオクワガタ♂(74mm)だと、約3週間で臭く感じてきました。

ゼリーとの相性

土で飼育していた時は、よくゼリーの表面に土が付着していました。

土だと、取り除くにはゼリーの表面をスプーン等で削る必要がありますが、水苔だとつまんで取り除く事が出来ます。

しかしながら、ゼリーをエサ皿に乗せずに入れておくと、朝にゼリーが水苔の中に埋もれている事がありました。


まとめ

今回、水苔を実際に飼育に使ってみて、非常に使いやすいと感じました。

昆虫飼育における衛生管理は、生体にとっても大事ですし、ご家族の理解を得る上でも大切な事と思います。

その中で、水苔を使った昆虫飼育は、我が家のスタイルに合っており、特にコバエやダニが湧きづらいと言う所が1番気に入っている所です。

室内飼育で雑虫に悩んでいる方がいれば、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

この記事を読んで何か参考にして頂ければ幸いです。

不明な点などあれば気軽にコメントしてください。


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